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【2026年版】クラブ・少年団の熱中症対策ガイド — WBGT計測から中止基準まで、夏の練習を守る6つの備え

【2026年版】クラブ・少年団の熱中症対策ガイド — WBGT計測から中止基準まで、夏の練習を守る6つの備え

夏の練習・大会で熱中症の事故が起きれば、子どもの健康被害はもちろん、団体の安全配慮義務が問われます。「気をつけよう」の声かけだけでは防げません。必要なのは測る・冷やす・補給する・日陰を作る・緊急時に備えるという道具立てと、中止判断のルールです。クラブ・少年団の実務目線で整理します。


熱中症対策は「測る」から始まる

気温30℃でも湿度が低ければ運動可能なことがあり、逆に気温28℃でも湿度が高ければ危険なことがあります。判断の基準になるのがWBGT(暑さ指数)です。日本スポーツ協会の「熱中症予防運動指針」では、WBGTに応じた運動の目安が示されています。

WBGT 区分 運動の目安
31℃以上 運動は原則中止 特別の場合以外は運動を中止。特に子どもは中止すべき
28〜31℃ 厳重警戒 激しい運動や持久走は避ける。積極的に休憩を取り水分・塩分補給
25〜28℃ 警戒 積極的に休憩を取り、水分・塩分を補給
21〜25℃ 注意 死亡事故が発生する可能性がある。運動の合間に水分・塩分補給

つまりWBGT計を持っていない団体は、中止判断の土台がないということです。黒球式の携帯型が3,000円前後で買えるので、これが最優先の投資です。


5つの役割で道具を揃える

役割 道具 目安予算
測る WBGT計(黒球式) 約3,000円
冷やす ネッククーラー/クールタオル 1,000〜5,000円
補給する スポーツドリンク粉末(大容量) 約6,000円
日陰を作る タープテント 約9,000円
緊急時に備える 経口補水液・冷却剤入り救急キット 約4,000円

合計2〜3万円。夏の1シーズンで会員1人あたり数百円の投資で、練習中止判断の根拠と緊急対応の体制が揃います。粉末ドリンクは500mlペットボトルを買い続けるより大幅に安く、ゴミも減ります。


モノだけでは防げない — 運用ルール3つ

  1. 中止基準を事前に明文化する——「WBGT31℃以上は中止」「判断者は当日の統括責任者」と規約・運営マニュアルに書いておく。現場の空気で「せっかく集まったからやろう」となるのを防ぐ唯一の方法です
  2. 練習前の体調チェック——睡眠不足・朝食抜き・発熱明けの参加者は熱中症リスクが跳ね上がります。受付時の一言確認をルール化する
  3. 応急対応フローの共有——「涼しい場所へ移動→衣服を緩めて冷却→水分補給→意識がおかしければ迷わず救急車」。救急セットの中身と合わせて、救急セット&AEDの選び方で体制を整えてください

中止基準の明文化は、改正スポーツ基本法で広がった「安心・安全」の考え方とも直結します。保護者への説明材料としても機能します。


出典


編集後記

WBGT計は「買って終わり」になりがちな道具の筆頭です。毎回の練習で受付係が測って記録用紙に書く——ここまでセットで運用に落とすと、万一の際に「団体として基準を持って運営していた」という何よりの証拠になります。

— 地域スポーツ運営ナビ 編集部